Interviewインタビュー
日本ラクロス協会が指導者向けに活動をしている部門であるJLAacademy とラクマガのコラボ企画!日本全国にいるコーチを紹介します!
<自己紹介>
名前:井上猛
所属:埼玉県立伊奈学園総合高校
ポジション:DF(一昨シーズンまでADVANCE-HANGLOOSEに所属)
出身大学:筑波大学男子ラクロス部
コーチを始めた理由:現在の学校に赴任する前に、筑波大学女子ラクロス部の創設年と熊谷女子高校でアシスタントコーチを始めたのが指導者としてのスタートです。意欲はあるのに知識を持っていない選手・チームにラクロスのより深い楽しさを伝えたいという思いがありました。
現在の学校に赴任して11年目になります。
大好きなラクロスを職業にできている、日本にはなかなかいない幸せ者ですね。
コーチとして大事にしている3つのポイント
①ラクロスを通じての人間育成
教育機関である高校の部活動ですので、いかに勝つかということ以上に、いかに部員に人間的な成長を促すかということは常に意識しています。
部活だけでなく学業や学校生活にも全力で取り組むこと、周りに気遣いができ気持ちいいあいさつができること、高校で一番になるという目標に本気になること等、ただ勝つのではなく「高校で一番応援されるチーム」として勝つことを部員にも大切にしてもらっています。
チームメートと心を開いてぶつかり合い理解し合うこと、努力が実を結び何かを達成すること、本気でやっても上手くいかないこと…ラクロスには高校生を人間として成長させる要素が本当に多いですね。試合に出ている子だけでなく、所属する部員全員が何かを得て笑って引退を迎えてほしいといつも思います。
②指導者としての柔軟性
ちょっと前までは自分が持っている戦術に選手をあてはめていくようなやり方をしていることもありました(「高校ラクロス界のリバプール」と銘打って、ハイプレスショートカウンターのラクロスを2年ほどやっていました)が、現在は各選手の特長を生かして戦術をアレンジできるように柔軟性を持ったコーチングを心がけています。
高校生は素直なので教え込めばその通りに動こうとしてくれるのですが、自分の教えるラクロスだけがラクロスではないですし、言われたことだけできてもその選手の高校から先の伸び代を奪ってしまうと考えるようになりました。
また指導者自身が何かに縛られず、成長、進化していく姿勢を持っていることは、選手にも良い影響を与えていると思います。
③部員自身が考える力の伸長
キャッチ、スローやOF、DFの基礎スキルはある程度徹底するところはありますが、そこから先は教え込むのでなく、部員自身の頭が動き、主体的にプレーする力が身に付くような指導を心がけています。同じものを教える場合であっても部員自身の思考判断の機会を増やして、コート上で自立した選手を一人でも多く育てたいですね。
最近の教育改革ともちょうど一致するのですが、高い思考力と主体性は、大学以降での継続した成長にもつながると考えています。
色々と難しいことを書きましたが、高校生にラクロスの楽しさをとことん伝えたいというのが一番で日々一緒にグラウンドを走り回っています。
中高生は来年3月末に行われる全国大会を目標に、関東・関西での秋季大会を9月から戦っていきます。
今まで観戦の機会が無かった皆様にも、楽しそうに、そして一生懸命に走り続ける中高生のラクロスをぜひ見ていただきたいですね。
大学やクラブチームのラクロスとはまた違った素晴らしさに魅了されること間違い無しです!
日本ラクロス協会広報部 LACROSSE MAGAZINE編集部